9月23日(木)暦は秋分を迎え、当地マレーシアでは中華系マレーシア人の方々に習い、中秋節というお祝いが行われました。街を美しいランタンで飾り、月灯りの下、月餅というお菓子を食べます。マレーシア6年目の私は、ようやくお団子より月餅が食べたいなと思うようになりました。
今回はTwitterで予告した通り、秋分図の星読みをマレーシアバージョンでお届けしたいと思います。緯度経度が違うと、星の入るハウスやASC・MCが変わるため、星の読み方は変わります。今年のマレーシア版秋分図、なかなか見られない濃い星の配置になっております。それでは秋分から冬至(12月22日)まで約3ヶ月の星読みスタートです。
※使用するホロスコープ図は全てARI占星学総合研究所のHPで制作させていただき、転載したものです。
2021年のマレーシア秋分図のポイントを詳しく分析
⓵ASCはホロスコープの第一印象、社会にむけた表向きの顔、テーマを示します。今期秋分図のASCは獅子座の3度、サビアンシンボルは「髪型をボブにした女」、人目を気にせず自分のやりたいことをやっていくというような意味になります。
加えて獅子座の支配星である太陽は2ハウス=所得や収入という部屋に入っていますので、マレーシアにおける今年の秋分図のテーマは「経済」と読めます。経済のために国も、国民もようやく動き出すようです。
⓶月・水星・冥王星のTスクエア→以前として、新型コロナ対策としてコミュニケーションに関する国の規制はまだ続きそうです。もしかしたら出入国に関するルールは変更を繰り返すかも知れません。また義務教育の場に関してもルールは二転三転するかも。
今までの常識が崩れ、新しい常識が誕生する過程で、極端で不確かな情報が飛び交うこともありそう。しっかり自分で確認して吉。不安が先立ち、対局の意見に激しくぶつかることが目につきそうですが、結論が出ない問題が世の中にはある、と心の隅に置いておくことがトラブル回避するヒントに。また電子系のバックアップは、いつもよりまめに行って吉。
⓷ASC・MC・土星のTスクエア→心の余裕のなさから、他者を思いやれない人が増え、人間関係の対立が起こりやすい期間です。イライラが募る時は、自分で意識して気分転換を。また今期は自分のやりたいことに集中して過ごすこと吉。
⓸火星と太陽の0度→収入を増やすために熱心に情報収集を行い、行動に起こして実現できる時期。経済において、家族で協力したり、友達を解してビジネスを拡げたりすることができる期間でもあります。今お金を挟んだ良い人間関係を築くことは、これからのあなたの大きな財産になりそうです。
ただ熱くなるあまり、自分と違う主張を低く見たり、意見を無理に押し付けてしまうことも。言葉選びはくれぐれも慎重に。自分が他者にどう見られているか、どんな自分に見られたいかを意識して発言、行動を。
セルフプロデュースすることも吉。ロックダウン中お休みしていたおしゃれを存分に楽しんで。加えてカラー診断を受けたり、友人のアドバイスを聞いて、似合うものを探して吉、新たな自分が見つかるかもしれません。
⑤木星・月・水星調停→国民は教育や旅行に関して、多くの緩和を望みますが、国はまだ義務教育や近距離旅行の一部など、徐々に緩和。少しずつ規制を緩和することで、国は国民とのバランスを取る様です。とはいえ、木星が順行する10月18日からはもう一段緩和が進みそうな様子。大学など高等教育機関も、まだ全面的にとはいきませんが、部分的に通学が許可されるかも。
また小旅行が認められるため、友人や兄弟と再会できる機会もできる流れ。
ただ他人と自分の境界線が緩む期間です、自制心が緩むことによる感染に注意。おでかけの際はまだSOPは守って吉。
9月27日〜10月17日、水星が逆行します。天秤座での逆行ですので、人間関係にトラブルが起きがち。人間関係において結果は焦らず、誠意を行動にうつし、一歩一歩小さくても積み重ねることがトラブル回避につながります。
新たな契約や入籍、大きな買い物は10月18日以降にすることをお勧め。もしどうしてもこの期間になる方は書類や条件、配送方法などをトリプルチェックするように。
⓹太陽・ドラゴンヘッド、土星、ドラゴンテイルのカイト(凧)→社会のルールを守りながら一歩一歩自己管理しつつ、経済を動かす流れ。まだ目に見える結果を得ることは難しい時期です。すでにあるものを見直し、着実に、でも行動的に問題解決に挑むこと吉。
国単位で考えると長年マレーシアが抱え、変えられないと避けてた矛盾する問題に動きが出そう。国内消費を促すこと吉。ただ大きな災害に注意な時期とも出ていますので、新型コロナの収束とはまだ行かないようです、気を抜かずSOP遵守して吉です。
⑦太陽・ドラゴンヘッド・土星・ASCのカイト→経済分野で各自が今まで我慢していた分、太陽と合の火星の力も借りて、国民は一斉にやりたいことの実現に動き始めます。特に苦手意識を持っていた分野への挑戦、再調整に最適な時期です。
ただ、まだ抑制がかかった状態ではありますので、無理は禁物。10月11日土星が順行に戻ると、やる気がみなぎり、いつも以上に無理が効く期間でもあるので頑張ってしまいますが、反動で力尽きたり、思い詰めると破壊的な衝動や混乱も起こりやすいので注意。こまめに、意識的に休憩をとるようにしましょう。
またこの配置を国単位で見ると、経済復活の鍵は「他者に対する思いやり」です。今あるものを見直し、昔からある手をつけられなかった問題(特に民族間の相互理解など)をマレーシアが未来において、選択肢の多さという強みに変えるなら今がスタートの時。堅実に向き合えば、特に経済や政治、教育分野で、その変化が期待される配置です。
⑧冥王星・太陽120度→冥王星山羊座の期間は積み重ねてきたものが破壊され再生が起こる時期と言われています。星はここから始まる風の時代、その長期戦に備えて、今ある自分を見直し、備えよと促しています。
10月6日冥王星が逆行から順行に戻ると色んな変化の速度は一気に上がります。ただ今動いていることの結果は、良くも悪くも、すぐに実感することが難しい配置です。ゆえに今は山羊座のコツコツと積み上げる力を利用し、自分の特性や個性を磨く期間にして吉。
⓽海王星・冥王星60度→海王星(12月1日順行へ)、冥王星(10月7日に順行へ)ともに逆行中は、社会は経済や保健の分野でまだ不安定さが出る状態。新型コロナの感染にはまだ注意が必要なようです。また個人でも他者との境界線が曖昧になりがちな時期であり、経済面では家族や近しい人を助けなければならないという場面が増えるかも。実力以上に高い理想をかかげたり、相手に高い理想を要求しがちになりますが、現実に向き合うことがトラブル回避の鍵になります。
冥王星が順行に戻ると雇用や健康に関する新しい常識への変化のスピードは一気に上がります。加えて海王星も順行に戻ると、世の中を覆っていた不安感は一旦落ち着く兆しが見えそうです。
⓾海王星・金星の180度→パートナーや家族の間で金銭問題や生まれ育ちの問題からトラブルが増えそうな期間。加えて現在海王星が逆行中であり、現実を受け入れられなかったりしやすい期間でもあります。理想と現実のギャップが問題を深めそうです、今は意識して現実を見つめることが大切。また海王星が順行に戻る12月1日までは現状維持で急いだ決断はしない方が吉。
パートナーに対して最低限の礼節を持ち、コミュニーケーションをとる努力をすること吉。礼節を欠くといきなりお別れという方向にもなりかねない流れです。
もしなかなか気分を切り替えられないなら、近場で良いのでお出かけし、気分転換を。現実逃避は芸術に触れたり、趣味を楽しだりすることにとどめましょう。金銭面に問題が及ぶと今後影響が大きいので早めの対処を。
⑪ASC・ドラゴンヘッド・土星・ドラゴンテイルのミスティック・レクタングル→その名の通り、神秘的な長方形の配置。珍しい配置の複合アスペクトで、通常のアスペクトより影響は強力です。また困難や緊張は伴いますが、通常以上のことを成し遂げ、新しいものを作り出せる配置とも言われています。
主なマレーシア基準の鑑定で、実は今年2回目のミスティック・レクダングルの出現です。どうも星はマレーシアで暮らす人々に今が変化の時だと強く知らせているようですね。カイトの配置に続き、この配置も古くから続く問題に向き合う時期と出ています。またこの配置は堅実に努力することで、問題の解決が通常より上手くいく期間と言われています。ただ注意なのは、仮に努力が足りない場合、困難も大きく出るという点です。
ではまず古くからある問題とは何を指すのでしょうか。鍵を握るのが4ハウス射手座ドラゴンテイル、10ハウス双子座ドラゴンヘッド。ドラゴンテイルは過去から今に至るまでに得た才能や持ち物、ドラゴンヘッドは未来や今世のカルマを表します。加えて今回4ハウスは個人的集団、10ハウスは社会的集団と捉えられます。マレーシアにある個人的、社会的集団間での問題を考えると、民族間、世代間、移民と国民間、宗教間などの問題が挙げられそうです。
土星は良くも悪くも公平な世の中を目指し、人々を導きます。その土星が7ハウス健康や雇用領域にありますので、上記問題に対して、国民や国、政治が問題にフラットに向き合う努力をしなければ、新型コロナや経済不況による課題が、また次々迫ってくるというようなこともあるかも知れません。
マレーシアにおける個人的集団、家族内、民族内、宗教内での助け合いの強さが問題解決のキーになると星は示しています。それぞれが垣根を超えて社会的集団の強さを育むこと。風の時代は横のつながりの時代と言われています。今こそマレーシアは自分たちの持つ多民族文化を、本当の意味で多様性に変えてゆく時だと星は告げています。
個人単位に影響を読むと、昔から苦手だったことや、目をそらしている問題に今着手すると、星の助けが得られやすい時期ということになります。また自分の問題を家族や友人に相談したり、助けを借りた場合、解決のヒントを得られそう。その逆も然りで、家族や友人の長年の悩みに手を貸すことで互いに協力を深め、運勢を切り開くことにつながりそうです。その際、誠実に堅実に向き合うこと吉です。
次回の冬至図から少し未来を先取り
今期秋分図の星読みはポイント盛り沢山でしたね。そして読み解く中で、星がくれたお助けキーワードは他者を思いやること、言葉を大事にすること、互いに助け合うこと、礼節を重んじること、人から見える自分を意識することなど、コツコツ努力することなど、いわゆる生きていれば当たり前と言われるようなことでした。でも星たちはあえて今、その当たり前を大切にするように、促してくれていると私は感じました。
というのも現在、次の冬至図、加えて来年の春分図、夏至図を大まかに読んでいる最中なのですが、この2ヶ月をどう過ごすかは、冬至以降、強いては2022年、さらには2023年までの運勢を大きく変えるなあと感じたのです。
冬至以降2022年は、火星が次々と多くの惑星を刺激して、良くも悪くも目まぐるしい一年を作る流れになりそうなのです。
加えて水瓶座土星による影響で2020年から続いてきた、自由を求める声と権力や制限のせめぎ合いの配置は、2023年土星が水瓶座を抜けるまで続きます。このように様々な要因が重なって、2022年はマイナスに星の影響を受けてしまうと、争いやトラブル、特に言葉を用いた争いが激化する一年になりそうなのです。
そんな2022年を乗り切るヒントは2025年まで魚座にいる海王星にあると私は考えています。海王星は人間の力では抗えない力を持つトランスサタニアン(土星外3天体)の一つ。不可能を可能に変える力をくれる一方で、既存のルールや常識を壊す惑星です。また現在海王星は魚座にいるのですが、海王星は魚座の守護星なので、通常より海王星の影響は大きくなっています。海王星はポジティブなキーワードは夢や想像力、ネガティブなキーワードは非現実的、妄想、嘘、アルコール中毒などです。
その海王星は魚座に入ることで、夢や想像力を通常より働かせることが可能な一方で、風の時代に合わせるかのように、あらゆるものの境界を曖昧にしながら縦の世界の境界線を消してゆき、逆に横に手を繋ぐようなつながりを作ってゆきます。
今までの価値観が壊れるわけですから、当然混乱も起こります。嘘と本当の境界が曖昧で不確かな情報が出回ったり、自分の見たいように物事を見て、真実や現実を置き去りにしたり、対局の意見に対し被害妄想が大きく膨らむことも。加えて2022年は物事を拡大する木星も魚座に入りますので、これらの影響がより大きくなります。
海王星のプラスの影響をつかむと、夢を膨らませる力を借り、今まで無理だと思っていたような夢やビジネスの実現や、同じ志を持つ仲間との協力関係を一気に拡げることが可能に。でもマイナスの影響をつかんでしまうと、他人と自分の境界線が曖昧になり、現実離れした憶測や大袈裟な被害妄想を作り出してしまうことに。
こうなれば、誰もが海王星のプラスの影響をつかみたいですよね。そのヒントが秋分図の中にある!と私は感じました。
まず1つ目のヒントは自分の夢やビジネス、好きなこと、そしてどんな自分になりたいか、どんな人と一緒に生きたいか今のうちに明確化しておくこと。そうです、秋分図のホロスコープはこれらにぴったりな星回りです。またこれらをプラスを連鎖させ、マイナスを回避するためには言葉を大切に、思いやりを持ち、礼節を大切にする必要があります。これも秋分図のキーワードでしたね。
2つ目は今のうちに来年を見据え、人間関係のマイナスの火種を極力減らしておくということ。把握できる問題解決はできれば今年中に。ここでも言葉や思いやり、礼節を大切にしておくことが重要になるでしょう。
私のお伝えする星読みは毎回期間を区切ってお伝えしていますが、当然星の流れは日々途切れることはありません。流れをとらえ、思考を過去、現在、未来に行き来させながら、生き方のヒントをつかむこと、それが星読みの醍醐味とも言えます。ぜひ星を味方につけていきましょう。
今回は長くなってしまいました。長文にお付き合いくださってありがとうございました。いつものことですが置き傘程度に参考になさってください。皆さんが順調に2022年に向け、備える期間を過ごせますように。